出会って、旅をして、そして「友達」になった
テレビは終わったと思った。
テレビなんか嫌いだと思った。
偏向報道ばかりで、忖度ばかりするテレビ局、真実を伝えようとしてくれる人も中にはいたけれど、テレビの中で頑張ってきた私の大好きな人がテレビの中であんな悲しそうな顔をしていて、きっと死ぬほど辛かったであろう2016年でテレビの中で泣くのはおろか、自虐ネタにしておどけて見せていた中居正広が泣いてるのを見た時、本気でテレビなんて大嫌いだと思った。
そんな時に「テレビの中にも味方はいるんだ」と思わせてくれたのは2017年の年始に放送されためちゃイケだった。
つい、2週間くらい前、僕達は悲しそうにしている友達の背中をはじめて見ました。
中居くんにとって「SMAP」が「家族」であるとするならば、「めちゃイケ」はきっと「放課後の遊び場」のような存在なのかもしれません。家族がナンバーワンにならなくていいような場所のように、遊び場もまた、勝った負けたを決める所ではありません。ただただ遊んでいるうちに笑ってくれればそれでいいんです。
2017年が本当に良い年になりますように。
めちゃイケは中居くんがいつかまた、寄り道から五角形のホームに帰ってくる日を信じながら今年も一緒に遊んでいたいと思っています。
2016年12月31日にSMAPが解散して、なんとなく「SMAP」という単語すらもタブーになりつつある風潮をぶち壊すように、「中居くんにとってSMAPは家族」と強く言ってくれためちゃイケのナレーションに救われ、涙したSMAPファンは数知れないだろう。
そんな中居くんの「遊び場」であるめちゃイケの企画、中居&ナイナイ日本一周が、今日、ファイナルを迎えた。
タイトルは
「中居&ナイナイ 日本一周FINAL 72時間ホンネの旅」
言うまでもなく、新しい地図の3人が11月にした「72時間ホンネテレビ」を意識したタイトルに、最初は、めちゃイケやるなあ〜って笑ったけど、ナイナイやスタッフさんなりの強い中居くんへの愛情を感じずにはいられなくて、涙が出た。
中居くんに事前にアンケートをとり、中居くんがナイナイの2人とやりたいことをやるというのを軸に、日本一周の旅をするという、なんともFINALにふさわしい、めちゃイケらしく面白くて優しくてぶっとんでて、ちょっと泣けて、温かみ溢れた日本一周だった。
番組としても本当に楽しくて面白くてあっという間の3時間半だった。中居くんのあんな笑顔を見たのはいつぶりだろう。私は本当に心の底から嬉しかった。なのに、泣けて泣けて泣けて、泣けて仕方がなかった。 多分それは、私が「終わり」を意識していたからだろうと思う。
始まりがあれば必ず終わる事はわかっているのに、やっぱりどうしても「終わり」は悲しいし寂しい。中居くんは「ドラマや映画、ライブは明確な"終わり"があるけれど、バラエティーはゴールが無いところで終わらなければならない」といいとものグランドフィナーレで語っていた。バラエティーは「ここがゴールです」っていう明確なものが無いまま、終わらなければいけなくて、だからこそバラエティーを作っている人達は、終わらないことを目指してやっている、と。
中居くんのその言葉を考えると、バラエティーが終わることはすごく残酷で悲しいけど、だからこそバラエティーを作っているスタッフやタレントの「必死さ」や、しゃかりきに取り組んでいる姿は、どのジャンルにも負けないほど美しいな、と私は思う。今回のめちゃイケの日本一周はまさにそんな美しさを感じた。スタッフ、ナインティナインの「めちゃイケ」にかけているプライドを痛いほど感じた。
SMAPの曲を流し、SMAPの話をして、新しい地図の活動にも触れたり、触れられたり、ここまで中居正広につっこんでいったのはめちゃイケしかないように思う。色んな意見があると思うけど、私はとても嬉しかった。それは、「真実が わからないままSMAPが解散してしまった」からだ。不仲なんてことはない、今まで応援してきてから私にはわかる、と思っていても、心のどこかで不安が感じてしまう日がある。そんな気持ちを打ち消してくれるのは、やっぱり、本人達が「SMAP」について少しでも話していたり、周囲の人がSMAPの話をした時のメンバーの嬉しそうな顔を見ることが、一番私の気持ちに自信をつけてくれるし、ひとりよがりかもしれないけど、SMAPを語る彼らの姿やSMAPの話を聞く彼らの姿に安心できるのだ。
きっと芸能界という世界はいろんなしきたりやルールがあるんだろう。言ってしまえば「忖度」なのかもしれないけど、それだけじゃない、私たちにはわかりえないたくさんのルールがあるんだろう。でも、そんなしがらみやルールは一視聴者である私たちにはなんにも関係ないし、テレビは楽しむためにあるんじゃないのか?誰のために作っているのか?と何回も何回も何回も思ってきた。
でも、今日放送されためちゃイケは間違いなく「視聴者のため」で「楽しくなければテレビじゃない」というめちゃイケが持っている軸が全くぶれていなかった。だからこそ、私たちの心に響いたのだと私は思う。
岡村さんから中居くんへの感謝の手紙にこんな言葉があった。
中居さん 僕はあなたのことをこう思っています。
国民的なスターだと思っています。
立派な司会者だと思っています。
大切な共演者だと思っています。
そしてちょっと恥ずかしいのですが、最近は、
友達だと思っています。
22年前に出会い、日本一周の旅を幾度となくしてきたのに、「友達」だと思ったのは最近と言い、そして1年前、中居くんにとって「辛いこと」があった時に、本当は辛いのに全力で頑張っている中居くんを全力で支えたいと思った岡村さんの気持ちは、紛れもなく「本物」で中居正広の隣に、こんな人がいてくれて、私なんかが言うことじゃないけど、私は、すごく嬉しくて、すごくすごく安心した。
木村拓哉がかつて中居正広に送った手紙の中で、中居正広のことを「友達」と言い、「友達は、自分で解らないところを解ってくれている。いい自分も悪い自分も知ってくれている。だから、自分が自分でやっていける。 」と言っている。
中居正広は、"友達には恵まれている"のだ。
最後に。
めちゃイケのテーマソングでもあり、2017年のめちゃイケのエンディングで中居くんが踊っていた、ゆずのタッタにはこんな歌詞がある。
たった1度きりの人生
勝った負けただけじゃねえぞ
死ぬほど転んで見つかる大切な宝物もある
SMAPが解散したことを「転んだ」こととするなら、中居正広が「見つけた宝物」は"ナインティナインと友達になれたこと"なのかもしれないと思った。
そして、同時に、人生は勝った負けただけじゃないのかもしれないけど、どうしても負けられない戦いがあるとすれば、それは私にとって「SMAPを取り戻すこと」なのだとも思った。
めちゃイケ、ありがとう。
また20年後に日本一周してね。